移住のきっかけ「夢の実現のため―」
中谷 幸葉さん(なかや こうよう)
1992年生まれ
出身地:茨城県
前住所:東京都
移住時期:2019年
現住所:富山県射水市
職業:#SHITEN株式会社 代表取締役
一般社団法人とやまのめ 代表理事
射水市西高木にある築100年の古民家に住みながら、「一般社団法人とやまのめ」を設立し、みんなで一緒に地域課題の解決に取り組む活動を行いながら、2024年4月には県内唯一のスプラウト農家を引継ぎ、農家として野菜を通したまちづくりを行っている中谷さん。富山を盛り上げる為に精力的に活動されている中谷さんに射水への移住のきっかけや悩みなどについてインタビューしました。
―都内の大学に進学して以降、東京を拠点に生活してきた中谷さん。
縁もゆかりもなかった富山への移住に迷いはなかったのかをお聞きしました。
これまで縁のなかった富山県に対しては、「『富』の『山』と書くぐらいだから、自然豊かな場所なんだろうな」と、漠然としたイメージしかなく、不安だらけでした。でも自分には、人生で大事にしている『3つの軸』があり、それがそろう場所ならば自分の居場所と決める理由には関係ないと常日頃から考えていました。その3つの軸とは、1つ目は“どれだけ自分の夢に近づけるのか”、2つ目は“チャレンジングなことか”、3つ目は“誰と働くことができるのか”です。富山への移住の可否を問われた時に、その場で即答したのですが、この3つ全てがそろう場所であれば、「働く場所は関係ない」と常々考えていたから迷いなく富山への移住を決められたと考えています。
―富山へ移住後はしばらく富山市で暮らしておられましたが、どのようなお仕事をしていたのですか?
2019年10月にアトムへの入社を果たしたことを機に、富山県にIターンしました。移住後は『富山を世界一ワクワクするまちへ』をキーワードに、「アトム」、「北日本新聞社」、富山県魚津市出身のプロ野球選手「石川歩氏」の異業種3者が連携し同年12月に設立した新会社『(株)TOYAMATO』のスタートアップメンバーとして取締役に就任しました。TOYAMATOでの初仕事は富山市のまちの中心部に新たな賑わいを創出してほしいとの依頼でした。初めて経験するイベントの開催は、想像以上に大変なものでした。各社との調整に始まり、スポンサー集め、消防署や警察署への届け出まで、全て一人でこなさなければならず、自身の無力さと未熟さを痛感しました。友達はゼロ。繋がりもゼロ。何もわからない状態からスタートだったのですが、そんな状況を救ってくれたのは、富山の人々の「温かさ」と「面倒見の良さ」でした。思い切って頼ってみたら、『あの人に聞いてみたらいいよ』、『あの人のところに行った方がいいよ』と、富山県人らしい“いい意味でお節介”な人たちがたくさん出てきてくれたんです(笑)。たくさんの人に助けてもらい、イベントをやり遂げることができたのは、本当に感慨深かったです。『一人では何もできない』。この経験から、“頼る”ことの大切さを痛感しました。“これだけ人生をかけてできる仕事があるのか”と、やり甲斐と達成感で胸がいっぱいになったことをはっきりと覚えています。
―充実した移住後の生活だったと思いますが、射水市への移住したきっかけは何だったのですか?
TOYAMATOでの仕事は全て挑戦に溢れる刺激的なものでした。自治体の活性化事業や、県産食材を生かした飲食店の開発・運営など、いくつも事業を創出してきました。その取り組みの中で知り合った人から、射水市にある築100年の古民家を紹介される機会がありました。その古民家は、2014年に結成された地域のボランティア団体「きららかネットワーク」が活動拠点としていた場所でした。その団体は竹林整備などを通して、住みやすい地域を次世代につなぐことを目的とし、古民家再生と地域社会の活性化のために活動をしていました。活動で得た利益を地域の活動や子供たち次世代へ還元することを行っていましたが、2022年12月、会員の高齢化に伴い、活動の継続が困難となり、活動休止が決まってしまいました。その際に、空き家となってしまう古民家の引き継ぎ手を探していた知人から紹介され、矢面に立ったのが僕でした。古民家を活用されていた団体の代表である方から、古民家の利活用と地域社会へ貢献の思いを引き継ぎ、22年に富山市内から移り住んだことが射水市に来たきっかけです。
―移住後の大変だったこと、気づいたことを教えてください。
古民家に住みはじめる前は広い土地での田舎暮らしにワクワクしていましたが、現実をみて衝撃を受けました。古民家はとにかく「草、草、草!」。住める状態にするには、一人ではとても無理だと悟りました。そんな時、草刈りや古民家の片付け、地域の悩みの解決など、古民家で起きる良いことも悪いことも日常としてSNSで発信していこうと挑戦してみたのです。これらの活動をSNSに上げたところ、会ったこともない人が県内各地からやってきて、手伝ってくれるようになり、次第にどんどんと仲間が増えていきました。自らの行動や心を開き、発信していくことは人を惹きつける力があると確信し、地域の悩みを集まって来てくれる色々な人の得意分野と掛け合わせて解決していこうと「一般社団法人とやまのめ」を立ち上げました。身近な話題から社会問題まで、参加者の関心事や問題意識をみんなと一緒に学ぶ活動を行っていく、これが僕の夢である「学校を創る」ことにつながる大きな一歩になると思っています。
―今後の目標と、これから移住される方へのメッセージをお願いします。
子供の頃から目指した先生への道をあきらめた訳ではなく、今やっている活動自体が人を育ててくれる、この団体がそのまま学校になる、そういった学びの場を創ることが目標です。
富山、射水の魅力としては自然が豊か、食がおいしい、人が温かいというのがもちろんありますが、僕は富山には手つかずの“余白”がまだまだある、と感じています。様々な悩みを抱えている地域の人との距離も近く、若い人がその課題解決に挑戦できることが多い。そして色々な人が協力してくれるのが一番の魅力で、僕自身その分恩返しをしなくてはという使命感も持っています。これから移住される方、移住を検討している方、その余白を是非一緒に使いませんか?射水市でお待ちしております!
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